日本でテレビショッピングというと、番組の合間や夜遅い時間帯に流される、インフォマーシャルと混同されがちですが、アメリカではインフォマーシャルとテレビショッピングというのは、まったく別のカテゴリーのものです。
インフォマーシャルの場合、テレビの時間枠を買って、あらかじめ録画して編集したものを流しますから、例えばクルマのワックスにしても、10人がかりで必死に磨いておいたものを見せるとか、演出ができてしまう。それに対して、我々は生撮りで、裏の演出なしにすべてをカメラの前でお見せします。インフォマーシャルのような過剰な演出ではなく、商品の良さ、商品の使い方、商品ができた背景などを正確に伝えていこうというのがコンセプトです。
同じ番組のリピートは極力避けて、常に新しい番組と、新しい商品をお届けするようにしています。
いま月刊で約2400商品を扱っていますが、そのうち半分以上が新商品です。QVCのブランド性を作っていくことも大切で、多数のベンダーさんに商品をご提供いただきつつ、トータルとして 「QVCの商品っていいわね」 と言われるよう、品揃えを工夫しています。
あくまで主役は商品ですが、デザイナーやファッションコーディネーターなどのゲストや、社員であるナビゲーターも、QVCの看板です。また、臨場感を増すために、コールセンターに入ってきたお客様の声を、スタジオに流してお話ししてもらうなど、視聴者参加型、双方向的な仕組みも工夫しています。
とにかく説明型の商品には強い。例えば、枕ひとつにしても、専門家にきてもらって、時間をかけて理論的に説明してもらう。決して安い枕じゃないんですが、1日で1000個以上売ることができます。商品への理解を促し、説得できるのが強みです。
ベンダーさんにとっては、こういうメディアは稀少です。問屋を通じて小売店に流す商売に比べて、ずっと多くの情報が流せる。例えば実際に開発をした方に出ていただいて、説明してもらうなんてこともできる。それも5分、10分という短い時間でなく、きちんと時間をかけることが可能です。世の中に埋もれた良品というのは山ほどあって、そういうものに日の目を当てていくということができるわけです。実際、これまでニッチだった商品で、当社の番組を通して全国商品に育ったものがいくつも出てきています。
我々にとっても毎日が実験で、日々の発見をすぐさま翌日の番組に生かしています。