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次世代シンクタンクの条件■第五回

イニシアチブをネットワークする (2)


明治以前は民間主導型、地方分権だった

―――行政改革のなかで、中央官庁の「設置法」こそがポイントだと提言されていますが、これなどは、中途半端な行革の核心を突いた指摘であり、霞ヶ関のあり方を政治の下に置こうと斬り込んでいるわけですね。

加藤■国民の活動のすべてをどこかの役所が所管して、中央集権的に政府が何もかもコントロールするというのは、明治時代に初めてできたシステムにすぎません。明治以前の日本というのは、今風にいえばきわめて民間主導型、地方分権的なだったんです。

 設置法の原型である「官制」が初めてできてからせいぜい百年なんです。日本人は古来、官民もたれ合い、お上にすべて任せよう、というわけではない。だから今、設置法は改革すべきだと言っているわけです。




「省庁設置法」の見直し提言

―――実際に法律を読んでみると、例えば大蔵省の設置法にしても、「○○に関するもの」といった大雑把な言い方ばかりで、はっきりしない表現ですね。

加藤■そう。通産省の設置法なんて見ると、「輸出および輸入をすること」とか「輸出および輸入を規制すること」なんて言っている。つまりあらゆる企業の貿易を即刻取り締まれる権限を持っているわけなんです。こんなすごいこと書いてあるんですよ。こんなこと誰も知らないでしょ。

 設置法では万事こんな具合です。これでは、なんでもかんでも入ってしまう。

 本当は中央官庁に設置法なんて無い方がいいかもしれない。こういう法律は、そもそも世界の他の国には例がないんです。しかし、なくせと言うとこれは通らない。百点満点の政策を主張して討ち死にするよりは、まあ八十点を狙って、(笑)設置法は善しとしてとりあえず「権限規定」の削除を実現しようと、そういうことにしたわけです。省庁再編基本法の審議の時点では、あの法律のなかには設置法のせの字も入っていないですし、法律を変えることはまず無理なので、最初からまずは、法律に付帯決議をつけることがターゲットでした。


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